平成29年3月1日 屋根瓦の工事をしています。

今回当初の計画では屋根はガルバ鋼板で噴く予定でしたが、大工さんの強い勧めもあり瓦に変更しました。ガルバを選択した理由は無論コスト、瓦に変更したことでコストは上がりましたが、長い目で見れば改修できると思います。

 

家は建てる時にかかる費用(建築費や諸経費)であるイニシャルコストと、維持していくために必要な(固定資産税などの税金とメンテナンスの費用)ランニングコストがかかります。

 

資材で考えると、イニシャルを抑えるために選ぶコストの安い材料はランニングコストが高くつきます。つまり長持ちしないということです。

 

ガルバ鋼板の屋根はこんな感じ
ガルバ鋼板の屋根はこんな感じ

ガルバの屋根は、軽いので小屋裏の構造木材を小さなものでできる。材料や施工費も瓦に比べて安いですが、経年変化によりサビが出てくることは考えないといけないので(特に今回は海に近い場所なので塩害を受ける可能性もあります)定期的な塗り替えを計画する必要があります。ガルバはメンテナンスしないでいいと言われる方もいらっしゃいますが、20年、30年のスパンで考えるとメンテは必要になると思います。また最近は酸性雨で表面に穴が空くという事例もあるようです。

 

また、鉄板一枚なので暑い、断熱を頑張ってしたとしても暑いと思います。

 

一方の瓦は重量があるので、

小屋組の木材を太くする、

構造計算でも耐力壁を増やす必要がありますが、

 

長持ちする(今回は瓦の中でも耐久性の高いいぶし瓦を使用)60年から70年はゆうに持つと思います。

 

断熱性能、雨の音などが聞こえない遮音性能があります。

 

瓦にもいくつかの種類がありますが、古民家から学ぶならやはりいぶし瓦だと思います。いぶし瓦だと和風のイメージが強いので正直悩みましたが、淡路のフラットなF型を採用しました。

 

愛媛にも菊間瓦がありますが、さすがにそこまでは手が出ませんでした(品質は最高ですが、やはり高い)

 

瓦は初めに屋根に5枚程度ずつ分散して置いていきます。これは固めておくと重量バランスが崩れてしまうのと、初めに瓦を載せることで荷重がかかり、下の構造木材の接合部分がしっかりと固まります。屋根に重量をかけてから筋交いなどは入れていきます。

 

家を建てる際には事前に建築確認を提出し、許可が降りてから工事に取り掛かります。建築確認の許可が降りたことは現場に表示する必要がありますので、看板も掲示しています。