ガーデニングをご夫婦で楽しむために旧家を解体して建て替えました。建具や梁の一部には旧家の古材を再利用。プロバンス風の外観でバラの庭に溶け込んでいきます。建物の約半分を占める土間は大きな窓ガラスが特徴。雨の日に庭を眺めながら作業をしたり、お茶を楽しんだり様々な使い方が可能です。土間と一体感のある長いテラスも煉瓦とタイルで彩られて建物と一体感を与えられ、基礎も高くして耐久性も確保した自慢の建物です。
2010年3月竣工
木造在来工法平屋建て
87.96㎡(26.6坪)
屋根■粘土瓦葺き
外壁■t14mmサイディングにボンタイル吹き付け
サッシ■樹脂アルミ複合サッシ ペアガラス仕様
床■土間・トイレ テラコッタタイル
和室 縁なし畳、納戸他サクラフローリング
壁・天井■クロス
額縁、巾木、廻り縁■無垢
平屋で建物南面にあるこのテラスが外観の特徴です。屋根は耐久性の高い粘土瓦を混ぜ葺きで明るい感じに、外壁は隣に建つ母屋に合わせました。
庭を眺めれる大きな窓と、無垢でステンドグラスをはめ込んだ玄関建具が好評です。
雨の日はガーデニングの作業をしたり、晴れの日もここで午後のお茶をしたりといわば、コンサバトリーに近い存在の空間です。(コンサバトリーとは、もともと、イギリスの植物を冬の寒さから守る温室を意味しましたが日本では、おしゃれなサンルームを指すことが多いです。)煉瓦の柱(貼りものの煉瓦ではなく、オーストラリアの煉瓦を積み上げています)と上部のラチスに薔薇の巻きつけられて、5月には見ものになるとおもいます。内部の土間と同じタイルがテラスにも使われていますし、枕木を使った水栓もオシャレです。
そして、この家の特徴はなんといってもこの土間の空間です。
お庭を眺める為の大きな窓と、作業の途中で一休みをしたり、ご近所の方達の語らいの空間や色々な使い道ができる、外部とある意味つながっている空間が土間なのです。
そして、土間から踏み台を使って上がれる和室
左から、床の間、仏壇入れ、そして右側の廊下の上にあるのは神棚です
床の間の框と床板は古いお家のものを再利用、障子や板戸も再利用しています
障子戸の上にある欄間も古いお家のもの、ホコリが入らないように両面ガラスでサンドイッチにしていますのでお掃除も簡単です
奥にある納戸の床に使ったのも古いお家の桜のフローリング。新しいものではこんな風合いは出ませんし、なにより今となってはなかなか手に入らない美しい木目の板です。
土間に簡単にお茶が飲めるようにキッチンを設けていますし、トイレも設置、壁をくり貫いた収納も便利です。
今回の家づくりに合わせて、古い箪笥もリメイク
そして古い家の木でテーブルとベンチも作成しました
土間から見る庭の風景・・・
ここは安らぎの空間に仕上がりました